【コラム】相談申込時に申込人や相手方の氏名等を確認されるのはなぜ?|利益相反チェックの重要性

利益相反チェック

法律事務所に相談予約をすると、最初に必ず「ご本人のお名前」と「相談の相手方(トラブルの相手や関係者など)のお名前」を尋ねられます。
初めての方にとっては「なぜそんなことまで聞かれるのか?」と不思議に思うかもしれませんが、これは弁護士の仕事に欠かせない「利益相反(りえきそうはん)チェック」のためです。

法律相談の受付

利益相反とは?

利益相反とは、弁護士や法律事務所が複数の人から相談や依頼を受けることで、どちらかの利益を守るともう一方の利益を害してしまう恐れがある状態です。

たとえば離婚相談で、既に夫側の話を聞いている事務所が妻からの相談にも応じてしまうと、どちらか一方の不利につながってしまいます。
このため、弁護士は最初から「どちらの立場にも立てるのか」を確認し、偏りを避けなければなりません。

なぜ名前が必要なのか?

相手方と重なっていないか確認するため

すでに得た情報をうっかり漏らすリスクを防ぐため

依頼者との信頼関係を守るため

ポイントは、「相談だけでも利益相反に当たる場合がある」ということです。
受任に至らなくても、名前を聞いて相手方を事前に照合することが必要なのです。

利益相反チェックで守られるもの

公平で誠実なサポート

個人情報や相談内容の秘密保持

途中で弁護士を変えずに済む安心感

つまり、最初にお名前をお尋ねするのは「安心して相談していただくための仕組み」なのです。

まとめ

相談受付で氏名や相手方の名前を確認するのは、単なる事務作業ではなく、依頼者の利益と信頼を守る大切なルールです。
「どうして名前を聞かれるのか」と心配になる必要はなく、むしろきちんと確認してくれる事務所ほど安心できる、と考えてよいでしょう。

当事者の名前をしっかり確認してくれる。だから、信頼できる法律事務所だ。

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